「ずるい!?なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか」を読んで

自分の会社はいわゆるグローバル企業で、数年前から経営再建が行われ、現在はそこそこいい状態になっているし、経営は良い方向に向かっていると思う。


経営再建中、シリコンバレーにある本社の経営幹部がガラっと入れ替わった。新しい幹部は部下も一緒に連れてきたり、どこかから引っ張ってきたりする。これはシリコンバレーの流儀みたいです。(on off and beyond


その為、方針や計画が突然変わる事がしばしばあり、その為日本側が混乱する事があった。混乱の原因は日本の特殊なルールや文化だったり、ミスコミュニーションと思われます。僕自身も本社からの通達に「本気かよ!」って思った事がありました。でも経営は良い方向に向かってるみたいだし、「何か根本的な思考回路が違うんだな」ということを実感し始めて、題名に惹かれてこの本読んでみました。


気になったことをピックアップ


1.ルールは石に刻まれた物じゃなくて、基準みたいなもの。守るだけじゃ強くなれない。
「石に刻まれる」とはモーゼの十戒を意識した比喩表現で、「ルールは不変ではない」というのが意味。


2.ルールとプリンシプルの混同

ルールとは「行動が準拠すべき、また準拠することを要求されるプリンシプル」
プリンシプルとは「理性や行動の準拠となる、基本的な真理・法律」

日本人の「ルールを守る美徳」は自律的で立派だが、考え方の違う人たちのなかでは通用しない。考え方の違う人たちのなかでは他律的なルールが必要で、それは基準なので状況によって変える必要がある。日本人はこのプリンシプルとルールを混同している。


3.ルールつくりに積極的に参加する
ルールの目的や背景を理解し、ルールつくりに参加することで。せっかくのルールを実行性があり、みんなが納得できるものにする。考え方の違う人たちと目的を共有し、グローバルな世界に対応する。


やっぱ「ルールは基準」っていう感覚はすこし驚いた、でも欧米人がルール作りを大事にしているのは理解できた。本社の経営幹部も「planning is important」と何回も言ってたし、「競争を始める前の準備」が大事という意味ではルールも計画も同質だと思う。


実に様々なケースを例題にあげて、ルール作りについて説明がされており。経験豊かな人だなと感心したし、経験にもとづいた深い洞察があり、立派なビジネスマンだなと思った。ルール作りに積極的に参加すると、物事を体系的に理解し、本質をつかむ能力が養成されるのかな?


大変勉強になりました。