「生物と無生物の間」を読んで

福岡真一さん(青山学院大学教授)の本を読みました。


「生命とは何か?」という問いに対して、福岡さんの自伝や回想、科学史的なものも交えて、考察しながら解にいたる。という流れで大変面白く読めました。文章書くのすごく上手だなと思います。


本のなかで2回ほど「研究というのは極めて個人的な営み」であると言及していて、研究者も大変なんだなーと思いました。


研究者というのは、ポスドクならポスドクで、教授なら教授で、それぞれ大きな負荷がかかって休まる時がすくないんだなと思ったからです。でもつらくても投げ出したりしないのは、負けず嫌いだからとか、プライドがあるからとか、単に好きだからだけでは説明がつかない気がします。


少し前にブログで「世界」について触れました。「社会」とはコミュニケーション可能なものの全て。「世界」とは「社会」の外も含めて全て。研究者は日々「世界」に触れているから「社会」のなかの負荷に負けずに頑張れるのではないか?逆に言えば、「世界」に触れる為に「社会」に耐える。それは「単に好きなだけ」とも言えるかもしれないけど、そういう見方もあるんじゃないかなぁー。