IT牛丼化?

このITproの記事
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Research/20100921/352155/
IT系の顧客満足度調査でこれまでの順位が大きく変わって、ITの価値を測るものさしが変わってきていると記者は書いている。


以下抜粋

ITベンダーとユーザー企業の取材から見えてきたのは、情報システムの価値(ITバリュー)を測る“ものさし”の急激な変化だ。
ITコンサルティング/上流設計関連サービス分野では、ITベンダーの「プロジェクトマネジメント力」を以前より重視しなくなった。前回は24.8%の回答者が重視していたが、今回は19.7%に急減した。価格に対しても厳しい目を向ける。PCサーバー分野では、回答者の半数を超える52.8%が「ハードの価格」を重視すると回答した。リーマン・ショックが起きる前の2008年5月に実施した第13回調査では46.5%だった。


価値観が急変した要因はいくつか考えられる。もちろん、2008年秋のリーマン・ショック以降のIT投資の引き締めの影響は無視できない。


さらに、ここにきて早く安くすべて(インフラからアプリケーションまで)がそろうクラウドコンピューティングが台頭してきた。クラウドの利活用を視野に入れたユーザー企業は、これまでとは違った“ものさし”で情報システムの価値を測り始めた。
例えば、じっくりとシステムを企画・開発するための「プロジェクトマネジメント力」や「業務分析力」は、前回の調査より重視されなくなった。むしろ、早く効果を実感できるソリューションをユーザー企業は求めている。クラウドで「安く」システムを利用できるイメージがあるからか、ハードウエアやソフトウエアの価格に対する評価の目は、一段と厳しくなった。

「早く」「安く」がキーワードのようだが、僕はこの現象を「ITの牛丼化」と見る。良い意味でね。


従来提供されてきた企業向けITシステムは最高級フレンチほど「おいしい」システムではないと思う、「おいしさレベル」は牛丼くらいだと思う。でも牛丼をつくるのが圧倒的に早くなれば、質的な変化も必ず起こるはず。(もっと美味しい牛丼か?もっと別の何かか?)その質的な変化をもたらすのがクラウドなのかな?と思う。


また質的変化を求めるニーズが、リーマンショックの影響でより急激になったものが今回の顧客満足調査に出てきたのだと推測する。


事実Accentureサーベイでもユーザ側のスピードに対する要望は世界的に加速度的に強まっているようだ。
http://www.accenture.com/Global/Consulting/Customer_Relationship_Mgmt/Service-Transformation/R_and_I/Accenture-2009-Survey.htm




参考ページ
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Research/20100921/352156/?ST=ittrend&P=5