EQ忘備録 ボーカル編

1.ラジオ/電話サウンドを作る

まずはシェルビングEQでローとハイをバッサリ削ぎ落とします。(ハイパスフィルターとローパスフィルターを使えば尚よし)ハイは4kHz以上をカット、ローは100Hz以下をバッサリカットします。更にピーキングEQで250Hz〜800Hz、1kHz〜2kHzを好みでブーストすれば一層それっぽくなります。お好みでカットする帯域を変化させてみてください。


2.音抜けを良くする

ミックスの中でヴォーカルが目立つようにするための方法です。シェルビングEQで14kHz以上を軽くブーストしましょう。ミックスバランスを損なわずにヴォーカルだけの抜けを良くする事ができます。パルテック(チューブテック)EQをシミュレートしたプラグインエフェクトなどでブーストできればベストです。


3.不要なノイズをカット

マイクの吹かれ、エアコンの騒音、マイクスタンドから伝わる振動などの低周波をカットして音をクリーンにします。ハイパスフィルターで80Hz以下をバッサリカットしましょう。ただし100Hz周辺にはヴォーカルの量感が含まれているので、あまりカットポイントを上げすぎないように注意しましょう。


4.子音をカットする

子音とは「s」「t」「k」などの発音を含む音です。ボーカルトラックに含まれる子音が多いと耳障りな歌になる恐れがあるので、適量リダクションしましょう。この場合EQよりもディエッサーで子音部分を下げた方が聞こえ易い歌になります。ミックスではヴォーカルトラックにディエッサーをかけ、5kHz〜7kHzを適量リダクションしましょう。その後にEQで「2.音抜けを良くする」を用いて、明るさをコントロールしましょう。


5.芯のある音にする

声の核となる部分を強調します。男性は100Hz〜400Hz、女性は200Hz〜600HzくらいをピーキングEQでブーストしてみましょう。また参考までに、800Hz〜1kHz周辺は過剰にブーストすると鼻の詰まった声に聞こえてしまいますので注意しましょう。


マイキングなんかも含めたテクニックはこちらを参照してみてください。勉強になります。